広島での暮らしにも慣れてきた21歳くらいの時、「島根に帰ろうか」という気持ちが強くなってきました。同級生も何人かUターンで戻っているらしく、そんな知らせに背中を押されるように、江津に帰ってきたというわけです。
戻った最初の仕事先は、工業団地にあるマシノ工業でした。ところが10年後、工場閉鎖となり仕事を失います。ちょうど2人目の子どもが生まれた頃で、本当にショックでした。そんな時、隣にお住いの方が、イワミ水道が求人していることを教えてくださり、手に職が持てる専門職の道に魅力を感じ、チャレンジ精神で入社しました。
水道という「かけがえのない当たり前」をしっかり
現在は課長という立場で、仕事全体の管理とフォローをしています。少数精鋭のスタッフ体制で、お互いをフォローしあいながら、住宅設備、公共工事、施設設備保守などマルチにこなしています。もちろん私自身も、どの現場に入ってもこなせるよう、常に準備はしています。
水道設備は、建物ができたときにはほとんど隠れて、目に見えなくなります。しかし、水は人々が生きていくうえで必要なもので、当たり前のように出て、流れていく。そんな「かけがえのない当たり前」の設備や環境をつくりだすことが、やりがいであり、私の任務であり、使命だと思っています。
不器用でも、経験しながら成長する技術
この仕事は、お客様と直接接することが多いので、コミュニケーションが大切です。水が使えなくなると水洗トイレも使えないなど生活への影響が大きいから、水道トラブルや困りごとは、解決するとものすごく感謝されます。どんな仕事も人や社会の役に立っていると思いますが、この仕事は特にその伝わり方が直接くるので、役に立てている感を感じられてやりがいを感じますね。
この仕事に向いている人は、不器用でも仕事内容に興味の持てる人。そもそも、みんな中途で入って育っているので、はじめてでも大丈夫。大事なことは、「なんでこうなった?」と疑問を持って知ろうとする、理解しようとすることですね。水道工事には、教科書がありません。基礎をベースに、多くは現場の経験で培うものです。だからこそ、自分で得た経験は他のスタッフに伝え、全体の経験値としてアップさせるようにしています。
専門職というのは、代わりのきかない人材、「あの人に聞いたらいいよ」と、人から言われる人材になれるように頑張ってほしいです。
※2018年6月時点の情報です